優待利回りがものすごく高い銘柄を買っても大丈夫ですか
株主優待を贈る企業一覧を見ていたら、やたらと優待利回りの高い企業がありました。これってなにか理由があるんですか?
通常、株主優待の新設・拡充があり、優待利回りが一時的に高まったとしても、すぐに多くの投資家に買われて株価は上がり、優待利回りは下がります。
しかし、株主優待の利回りが10%を超えたまま放置されている株も確かに存在します。利回りが高いのに買われていないという銘柄は、「優待の利用条件が限定されている」、「業績面に問題をかかえている銘柄である」といった可能性があります。
(1)優待の利用条件が限定されている
まず、優待を使う条件が非常に限定されている場合です。優待利回りランキングをみると、上位にパートナーエージェント(6181)が入っています。パートナーエージェントの優待は、婚活サービス入会時登録無料券(30,000円相当)です。
これは、婚活をはじめたい人にとっては、価値のある優待です。しかし、それ以外の人にとってはまったく使い道のない優待となってしまいます。
ほかにも利回りの高い優待には、バイク王&カンパニー(3377)のバイク購入に使える割引券(10,000円相当)や、VTホールディングス(7593)のレンタカー利用割引券など、一部の人しか使えないものが多くなっています。
「自社サービスや自社商品が割引になる優待」は利回りが高くなりやすい傾向にあります。しかし、上記のようなサービスは一部の人には価値がありますが、それ以外の人にとってはもらっても使い道のない=価値のない優待になってしまいます。
つまり、このような優待は利回りが高くても需要が少ないので、利回りが高いままになっているのです。
(2)株価が異常に安くなっていて利回りが高く見える
株価が異常に安い場合も利回りは高くなります。株価が異常に安いということは、業績に問題を抱えているおそれがあります。
例えば、SDエンターテイメント(4650)では、43,100円(※3/6の終値)で、優待カタログ(3,000円相当)と、自社フィットネスの無料利用券(2,000円相当×4枚)がもらえます。
非常に魅力的な優待ですが、業績をみると、主力のフィットネス会員が減ったことで売上も下がっています。このような銘柄は、この先も優待が続けばお得です。しかし、コスト削減のために優待の改悪・廃止リスクがあることを覚悟したうえでの投資が必要になります。
まとめ
優待利回りが高すぎる銘柄については、上記のような問題をかかえているおそれがありますので、表面上の利回りだけで判断するのではなく、優待の中身や業績をセットでみることをおすすめします。
また、 個人的にはあまり欲張らずに、優待利回りが高いものでも5~10%程度におさまっているほうが安心できます♪
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お悩み相談室 室長のプロフィール
スミレ(投資ブロガー)
20代の主婦投資家です。株式投資歴は8年を超えました!「株式投資の育て方」という投資ブログで、株式投資の考え方や注意点などを、初心者の人にもわかりやすく解説しています。