特定口座にある株をNISA口座で買い直した場合、継続保有の判定はどうなりますか?
特定口座にある株をNISA口座で買い直したいです。その場合って「継続保有の判定」はどうなりますか?
たしかに口座が変わると継続保有期間がどうなってしまうのか疑問に思いますよね。
さてその答えですが、特定口座にある株をNISA口座で買い直したとしても、基本的に継続保有は維持されます。
継続保有は株主番号で確認されている
企業は、株主が株を継続保有しているかどうかを番号で判断しています。この番号がなにかというと、株主名簿の「株主番号」です。
※株主名簿 = 株主を把握するための帳簿
株主番号は、私たちが株を買った後に「株主名簿が更新されるタイミング」で発行されます。そしてその後、買った株をすべて売ったとしても、次回の株主名簿の更新タイミングまで株主番号は維持されます。
しかし、株をすべて売った状態のまま株主名簿が更新されてしまった場合は、名簿上から名前が消えてしまい、その株を改めて買ったとしても別の株主番号が発行されることになります。
スミレ
つまり「株主名簿の更新タイミングに合わせて株を持っているかどうか」がポイントになってきます。
話を元に戻すと、特定口座にある株をすべて売ってNISA口座で買い直した場合、買い直すまでに株主名簿が更新されなければ株主番号は変わらず、逆に名簿が更新されてしまえば株主番号も変わってしまうということです。
「株主番号が変わってしまう=継続保有の確認ができない」ということになるので、継続保有による長期優遇は受けられなくなってしまいます。
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結局…口座を変えたいときはどうすればいい?
では、口座を特定口座からNISA口座に変える、かつ継続保有を安全に引き継ぐために具体的にどうすればいいかですが、下記のような手順がよいでしょう。
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特定口座で優待株100株を持っている場合で考えましょう(優待取得条件も100株とします)。
株主番号を引き継ぐ口座変更時の流れ
- 特定口座の100株は一旦置いておく
- NISA口座で同じ株を100株買う
- NISA口座で購入次第、一旦置いておいた特定口座の100株を売る
- NISA口座で買った100株を運用していく
このような流れで進めていけば「株を持っていない期間」がなくなり、株主番号が変わってしまう恐れもないので、安全に継続保有期間を維持することができます。
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株主名簿はいつ更新されるのか?
さて、最後にいつ株主名簿が更新されるかですが、一般的なタイミングとしては「権利確定日」が挙げられます。
これはみなさんも優待をもらうために権利確定日までに株を買っていると思いますので、自然と条件を満たしているかと思います。
しかし、実は更新するタイミングはその日だけではありません。一部の企業は権利確定日だけではなく、権利確定日とは別の「基準日」を設け、その時点でも名簿の更新をおこない株主確認をおこないます。
この基準日については各企業に聞けば教えてもらえますが、サイゼリヤ(7581)のように「株主確認は任意の日」とあらかじめ決めている企業もあります。
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このようなことから、最適解として「株を持っていない期間をなくして、常に持っている状態」にしておけば安心です!
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お悩み相談室 室長のプロフィール
スミレ(投資ブロガー)
20代の主婦投資家です。株式投資歴は8年を超えました!「株式投資の育て方」という投資ブログで、株式投資の考え方や注意点などを、初心者の人にもわかりやすく解説しています。
一方で、株を買い直すタイミングによっては継続保有と認められない場合もあるので注意が必要です。
スミレ